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これ以上いじめたくなくて…

あきらは学校のクラス内であったある出来事を思い出している。  あきらの心の声「ゆうとって気が弱いから、みんなで面白がってからかっていたんだ」  同級生に囲まれるゆうと。その表情には元気がない。それをあきらは見ている。  ある日の下校時。4人の男子生徒が通学路を歩いている。  だいき 「じゃあ、今日もやる?みんなのカバン持つゲーム。ゆうと、お前もやるよな」  ゆうと 「う……」 まさる 「いやだなあ、僕らのゆうとくんが断るわけないよね」  だいき 「じゃあグーとパーで一人だけ違う方を出した人が負けね」  あきら 「いくよ!せえの」  あきら、だいき、まさる、パーを出す。ゆうとは手を出さない。  まさる 「ゆうと、ざんねん! 出さない人は負けだから、連敗記録更新です」  ゆうと、言葉を発せず、うつむいて立つばかり。  だいき 「じゃあ持ってくれる?」 ゆうと、投げつけられるカバンを受け止める。  ゆうと 「もう……やだよ……」 ゆうと、そうつぶやき、鞄を1つ落としてしまう。  だいき 「あ!僕のカバン落としたな!汚れたじゃん、どうしてくれるの!」 だいきに襟をつかまれる、ゆうと。  だいき 「何とか言えよ」 だいき、手を放す。  だいき 「おいおい、ゆうとくん、新しいカバン買ってくれるの?」  ゆうと、何も言えず震えている。それを見ているあきら。  あきらの心の声「このままじゃやばいよ……」  あきらの家にて。  あきらの母がエプロンをつけて立っている。帰宅したあきらが浮かない顔で入ってくる。 あきらの母「あら、おかえり」  あきらの心の声「母さんに相談してみようか……でも先生に伝わって、仲間に僕がチクったと思われたら、今度は僕がいじめられるんじゃないか……」  読者の皆さんへの問いかけ「こんな時、あなたならどうしますか?」  あきら「母さん……ちょっと話があるんだ……」  あきらの母「どうしたの?」  あきら「ゆうとのことなんだけど……」  涙ぐみながら話す、あきら。 あきらの心の声「僕は、仲間と一緒にゆうとにしてきたことを、すべて母さんに話した。打ち明けたことが仲間にばれて仕返しをされるかもしれないという恐怖もありのままに……」  涙ぐむあきらの母「あきらのしたことは絶対にしてはいけないことだけど、よく勇気を出して打ち明けてくれたね」  あきらの母「ゆうと君を急いで救ってあげましょう。家族や先生みんなで」  あきらの心の声「母さんはすぐに担任の先生に相談の電話をした。先生も気づかないところで起こっていた出来事に驚いていた。そして……」  電話を受けている担任の先生。  担任の先生「大丈夫です。あきらくんからの情報だということは決して口にしません」 あきらの心の声「先生はそう約束してくれた」  学校。会議室に先生たちが集まっている。 あきらの心の声「それからすぐさま学校で先生方による対策委員会が開かれ、先生方が、解決のために全力を尽くしてくれたのだった」  ある日の午後。
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